2019年4月の格言

平成31年4月の格言は

理想的な経営構造は、
「工場を持たないメーカー」である

 

私の頭の中にある理想的な経営構造の一つに
「工場を持たないメーカー」というのがある。
設備を持ち、材料を買って加工をする形は、
それが自社商品であれ、下請け加工であれ、
その本質は工賃稼ぎである。

これでは、いつまでたってもウダツがあがらないだけではなく、
増設増員、増加資金の苦しみと、変化に対応できない硬直化の
危険に常にさらされていることになる。どうみても上策とはいえない。
それよりも、設備は止むを得ないもののほかは一切もたずに、
自らは強い営業力と優れた事業開発力をかねそなえた
「頭脳集団による経営」こそ賢明である。

生産は、造ること以外に能のない職人会社に
やってもらえればいいのである。
このような経営構造ならば、
増設に伴う苦しみと危険がないだけではなく、
損益分岐点は上がらず、変化に対応する
機動力と弾力性を常にもち続けることができるのである。


一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業活動の本質より






2019年3月の格言

平成31年3月の格言は

お客様を忘れた自己本位の考え方を
「天動説」という。この「天動説」が
とことん販売を阻害する

 

自己本位の考え方を「天動説」という。
この天動説が、とことん販売を阻害するのである。
だから、天動説を捨て相手の立場に立って、
物を考え行動すると恐ろしく目立つ。・・・

天動説をとっている会社では、
根本的に誤った二つの信念を持っている。
それは、「流通業者はわが社に忠誠を誓っている」
「消費者はわが社の商品に絶大な支援を惜しまない」というものである。

右の二つの誤った信念がいたるところに顔を出し、
販売を阻害している姿を、私は、
うんざりするほど見せつけられてきているのである。

人間というものは、これほどまでに「自己中心」でしか
物を考えられない動物なのだろうか、とつくづく思うのである。
だからこそ、「相手の立場に立つ」ことは、
販売でも素晴らしい威力を発揮するのである。


一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業活動の本質より






2019年2月の格言

平成31年2月の格言は

社長が社内にいる限り
管理職は育たない。

 

社長が会社の中にいるということは、
いかに管理職を信頼していないかを、言外に示しているものである。

ちょっとでも社長の意にそわないことをしようものなら
「なぜ社長の了解なしにやったのか」と言われるに決まっている。
だから、社長にお伺いをたてる。このほうが楽だし、責任を追及されないからである。

こんな状態で管理職が育つはずがない。

「いつまでたっても世話をやかせる」「うちにはどうして人材が育たないのか」
という社長の悩みは、社長自身がその原因なのである。
社長が社内にいる限り、人材は育たないのである。


一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業活動の本質より




2019年1月の格言

平成31年1月の格言は

平成31年の予想
己亥
(きどのいのしし)

 

来る平成31年は、平成19年よりスタートした教育学周期が終わり、 経済台頭期がスタートして3年目の年となります。 この年のキーワードはパワーアップです。 干支暦では「己亥」(きどのいのしし・別名つちのとのいのしし)となります
干支の干にあたる己(きど)は
中国の五行説である木星、火星、土星、金星、水星の五要素のうちの
土星の意味にあたります。すなわち己は東西南北と中央の五方向に
割り振った中では中央に位置します。算命学ではこの己を田園、
人と交わりの深い場所、そして庶民ととらえています。
この世の現実そのものであり、また作物を育て、
人と人が交わる場所でもあります。さらに積み重ねという意味もあります。

年の干支の十二支の方は亥です。
亥は算命学では陰の水性の意味があり、
亥に木辺をつけると核爆弾の核という字になります。
つまりかなり強いエネルギーがわいてくる年です。
この己と亥が組み合わさった運気についてですが、
年の干支では陽の干支の年が海外の問題、
陰の干支の年が国内の問題が政局を動かすようになります。
平成30年の戊戌の年は洋の年となるので、海外において
大きな様々な事件や変化が出ると申し上げましたが、
米国と北朝鮮との直接のトップ会談があり、
また米中の貿易摩擦からのアメリカと中国のするどい対立がありました。

それでは十干の己と十二支の亥を合体させた
平成31年己亥の年の総体的な運気について、まとめてみましょう。
己亥が意味する年はあらゆる場面において、まずは謙虚に学ぶこと、
そして様々な情報や知識を蓄積することが大事です。
それを年の初めに心がけて実行すると年の後半からすごいパワーが出てきます。

日本国の運気と経済動向です
平成31年は算命学における時代論で分析いたしますと、
平成19年から始まった知恵の時代が終わり、平成29年から経済が発展する
経済台頭期に入って3年目になります。
算命学では50年ごとに時代は似たような傾向をたどるとしていますが
新年は昭和でいえば94年、ということは50年前は昭和44年です。
昭和44年は戦争が終わって24年、戦後生まれの団塊の世代が、
社会人として働き始めて少し慣れた年でもありますが、
驚くほどの勢いで、経済が急激に上昇した年でもありました。
必ずしもこの時期とは同じではないものの、算命学の時代論では、
再び経済が活性化する時代に突入してきました。
今回の経済発展期は上下の差が激しいものとなります。
それでは平成31年は日本国の経済にとってどのような年となるのでしょうか?
まずは為替ですが、若干円高に向かう可能性があります。世界経済が
不透明感漂う中、日本への期待が高まりそうです。1米ドルあたりでは
一時期110円を下回る可能性もあります。株はある程度の乱高下は
避けられませんが、1年を通じてみると基本的には安定した結果となり、
22000~23000円を基本に展開するでしょう。
もっとも消費税が本格的に導入されるかにもよりますが、
不動産は消費税増税をにらみ、駆け込み需要が増えそうですが、
年の後半から首都圏を主にして、値下がりが始まります。
東京オリンピックは1年後になります。オリンピック需要も年の前半までで、
それ以降はしばし経済の低迷時期となります。
この数年間の経済の動向が切り替わる年、流れが変化する年となりますので、
ここで危機感を持った人とそれを意識せずにいる人の差が
大きくなる年でもあります。

中小企業の生き方についてです
この年は中小企業にとって飛躍する大チャンスの年です。
そのポイントは経営者の心です。
運命を作るのは目に見えない心です。
それも組織の場合はトップの心構え次第です。
時代が変わる今だからこそ変化できる最大のチャンスとなります。

中小企業のトップが持つべき心がけ
①自分の足元を見つめる。
 神様はこの世に生まれたすべての人にお役目と才能を与えています。
 人間の目は外を見る様に出来ており、
 やたら先を見るようですが、自分の手元足元に実は、
 未来の鍵が隠されているものなのです。
 たとえば、社内に備わっているノウハウとか、
 部下の中に何か才能がある人がいるとか、
 すごく身近な場所に将来の我が社が大発展する可能性が
 存在しているものなのです。
 知恵と言う言葉は、恵まれしを知るという意味です。
 何か外に求めるのではなく、すでに自分に備わっているもの、
 自分に恵まれているものに気付く、それが知恵なのです。
 その知恵が未来を開きます。
②ピンチはチャンスの源、と思う事。
 陰極まれば陽となるという言葉があります。
 人生には様々なピンチがありますが、後で考えてみると、
 あのピンチがあったからこそ、今の発展があるということがあります。
 一つの実例は、宅急便のクロネコヤマトです。
 ヤマト運輸は、三越デパート専用の運送会社でしたが、
 取引条件が厳しくこのままでは倒産するとなり、
 必死に模索した結果、今までなかった宅急便を世に出したのです。
 何事も中途半端で終わらせず、とことん息詰まると、
 実にすばらしいアイデアが浮かぶものです。
 人は伸びる前には、一度かがむ必要があります。なので、
 運気が下がったら、これは大発展のための準備段階だと思って、
 嘆かずに知恵を絞ってみて下さい。
③人脈を作るです。
 運の悪い人は人間関係が下手です。
 経営者の中にも、人間関係が苦手な人がいます。
 そういう会社は、商談、業績が悪くなるようです。
 では、どうしたら人間関係が良くなるか、
 まずは、人に対して関心を持つことです。
 どんな人でもこの世に生まれた以上は、どこかに魅力があります。
 それに気づく事です。
 次に縁が出来た人の為に、貢献する事です。
 何か情報をあげてもいいですし、
 その人や一家、その人の会社の為に役に立つことをする、
 その方から御礼が来なくてもいいのです。
 むしろ、すぐに御礼されない方がいい、
 すると、陰徳を積むことになり、
 あるとき違った方向から驚くほどの御礼がくるのです。

社会現象です。
新年は今上陛下が生前退位され、新天皇陛下が即位されます。
元号が変わると日本国と国民の運勢が一気に変わります。
すると芸術においてもファッションにおいても、
飲食においても、音楽においても、
色々な分野で新しい流れが始まります。
そしてこの年には庶民にうける内容のものが大ヒットします。
また景気が上向き、就職率も高まります。とりわけ若者に元気が出ます。
更に若者の中でも、女性の運気が高まります。
天候についてはこの年も夏はかなり熱くなりそうです。
また水害などの天災が頻繁に起こるでしょう。
春も秋も短く寒暖の差が激しくなりそうです。
心配なのは引き続き地震です。大都会での地震の可能性は
かなり低いですが、地方において大きながけ崩れにも
つながる地震が懸念されます。また海外からの旅行者や労働者が
さらに増えます。それが経済面でプラスになる反面、
国内での事件や事故が多発する可能性があります。
これは必ずしも外人の影響だけではありません。
そういう可能性が高い以上、自分の身は自分で守ることが当たり前だと
考えてどんな場合でも油断をしないことが必要です。

サラリーマンの心構えです。
この時代のサラリーマンに求められているのは柔軟性、
仕事に信念をもってあたるのは良いのですが、
一つのことに固執すると運命が下がります。
運の悪い人の特徴は視野が狭いこと、自分には親の代からあるいは
地域の常識がありますが、その常識は必ずしも他の人の
常識とは一致しません。広い視野で物事を考えるようになると、
自分の可能性もまた広がります。これから伸びるサラリーマンは
主張すれども、自分の主張のみには固執せず、
そして時代が変わるわけですから、新たな学びが必要です。
学びの基本は耳から入る情報を遮断しないことですが、
目から入る文字情報も日ごろから慣れる事です。
文字を多く読む人が考え方がしっかりしてきますし、
頭の整理も早くなります。運の悪い人の特徴は
頭の整理整頓ができない人、それは文字を読む機会の少ない人です。
例え週刊誌でもいいので、まずは新年から文字を
多く読むように心がけてください。

海外の運気と動向
【米国】
トランプ大統領は58歳の時から、大運の天中殺に入り、
新年を迎えると15年目になります。
つまり、大運天中殺の抜ける5年前、そろそろ運気的には危険な時期です。
次の子年と牛年が年の天中殺なので運気は下降傾向にあります。
トランプ大統領は45代目の大統領。
五行説を基本とする算命学の代数論では、
末尾が0か5の代数はカリスマ性のある大統領ですが、
危機に遭遇しやすい大統領です。
たとえば、35代大統領はジョン・F・ケネディ、
40代大統領はレーガン、ケネディ大統領は暗殺され、
また、レーガン大統領は暗殺未遂にあっています。
米国の経済は上昇しつつあり、それは良いのですが、
独善と独走のトランプ大統領の政策は、結構無茶な面があります。
結果、11月に行われた中間選挙では
トランプ大統領率いる共和党は上院では伸びましたが、
下院で過半数を取れませんでした。
今後はトランプカーラーは出しにくく、
アメリカは混乱期に入りつつあります。

【ドイツとフランス】
ドイツのメルケル首相率いる与党は敗北し、
メルケル首相は責任を取って党首を辞めました。
まだ、首相として残るようではありますが、
徐々にレームダック化していきます。
大陸の国は、国境があっても無いようなもの、
難民問題など複雑な問題を抱えて、かなり舵取りが難しいようです。
運気的に1年前から社会運、仕事運が低迷期に入っています。
これに対して、フランスですが、
マクロン大統領の運気は、新年になってから、低迷ぎみです。
この年のフランスの経済では、マイナス傾向。
また海外からの移住者も増えて、国内は混乱が深まりそうです。


【ロシア】
ロシアはプーチン大統領は強気ですが、運気は徐々に低下していきます。
海外でも国内でも孤立を深め、精神面ではかなりタフな方ですが、
この年はストレスが多く疲労が増していきます。
慌ただしい多忙な日々の割には、思い通りにならない日々が続きます。

【中国】
習近平主席は、とても強い星を持っていますが、
2年ほど前から徐々に運気が下がり始めてきており、
さらに、迎える新年は苦労の年となります。
米国との貿易戦争は、さらに一段と激しくなり、出口が見えません。
日本など外資企業が撤退をはじめるので、
失業者が増えてそれへの対応など、かなり混迷を深めそうです。
一見、好調に見える中国経済ですが、
運命的に見ればかつての日本のバブル時期と似た面があります。
北京の2LDKのマンションが1億数千万になっているのは異常です。
異常は長続きしません。
実は中国は、あと4、5年で
日本のバブル崩壊の時期と似た運気になります。
今の中国の国際的な地位からすると、中国のバブル崩壊は、
世界への影響が大なので大いに懸念をしています。

【韓国と北朝鮮】
平成29年に申酉天中殺で大統領になった韓国の文大統領は
韓国にとっては大いなるマイナスです。
経済は最悪となり、失業率は最大となります。
また、外交も思うように進みません。
文大統領のご両親は朝鮮動乱の時に 北朝鮮から南に来た人。
親に故郷の地を踏ましたいとの情緒は理解しますが、
国家にとっては最悪です。北朝鮮に適当に利用されるだけです。
一方で北朝鮮は金正恩氏の運気は文大統領より上ですが、
今までは夫人の運気でここまで来たものです。
つまり夫人の運気が夫運を高めてきたわけです。
しかし、その運が徐々に下降局面に入ってきました。
新たな年は、
北朝鮮にとっても韓国にとっても大きな試練の年となるでしょう。

陽の時代における身の処し方
平成31年は陽の時代に入って7年目です。
算命学の陰陽説では、陰は大陰で暗い意味、つまり冬を意味します。
これに対して陽は春から夏を意味します。
運気的に言えば今はまさに陽の運気の時期です。
地上では花が咲き乱れ、風もさわやかで心がウキウキする時期です。
したがって、日本国の今は明るい暖かい春から夏の時期
に入ってきています。この時代は未来に夢を持てる時代、
なんとなく心ウキウキする時代です。
あらゆる面でチャンスが訪れる時期、
しかしこの時期を手に入れるためには
次のようなことを心がける必要があります。
①整理整頓
②目上を大切にする
③何事にも感動する
④笑顔が第一
⑤朝一番の祈り

算命学の開運法は決して難しくはありません。
むしろ実に簡単でしかも単純です。
しかし、その簡単が中に真理があり、
単純さの中に偉大な開運法があるのです。
今年がどの様な星回りであっても
どうかめげずに算命学の開運方法を実践してみて下さい。
          


     算命学総本校 高尾学館の中村校長の教えです





2018年12月の格言

平成30年12月の格言は

市場を多角化するということは、
どのような会社にとっても
優れた企業構造の一つの型である。

 

どんな業界にも、斜陽化の危険は必ずある。

永久に成長し続ける業界はないのだ。
もしも業界それ自体が斜陽化してしまえば、
いくらそのなかで頑張ってもダメである。
業界としての時期的な消長があり、
業界固有の季節変動もある。

一つの業界に棲みついていたら、
それらの影響を100%受けてしまう。
まともにこの打撃をうけたら、つぶれないまでも、
大幅な業績低下や季節変動による定期的な
業績低下を来すのである。

この危険をさけるためには、
二つ以上の業界にまたがることである。・・・

「多角化」とは、棲みつく業界を多角化していくことである。
「内部、つまり技術は専門化し、外部、つまり市場を多角化する」
ということは、どのような会社にとっても、
優れた企業構造の一つの型である。


一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業活動の本質より




2018年11月の格言

平成30年11月の格言は

わが社の赤字は
お客様を忘れたのが原因である。

 

会社の業績が振るわない根本原因は、
必ず社長がお客様の要求を無視しているからであり、
お客様の要求を無視している限り、
何をどのようにやっても会社の業績は絶対によくならない。

お客様を無視する会社は、
お客様から無視される。
その結果は、倒産への道を歩まなければならないことになるのだ。
それにもかかわらず、
お客様を無視する会社は決して少なくない。
もしもわが社の経営が不振であったり、
行き詰ってしまったならば、
まず第一に反省してみなければならないことは、
「お客様を無視していないか」で
なければならないというのが私の主張である。

何もいわないお客様なるがゆえに、
お客様の無言の叱責が分からず、
業績不振の対策が全く見当外れになっている例を、
私は数多く見せつけられるからである。

一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業活動の本質より




2018年10月の格言

平成30年10月の格言は

よい組織とは、
優れた顧客サービスができ、
競合他社と戦って
勝てる組織である。

 

よい組織を定義づけてみると、
それは「優れて業績をあげられる組織」という他にはない。
そして優れた業績をあげられる組織の実態は二つしかない。
優れた顧客サービスができる組織と競合他社と戦って勝てる組織である。
正しい組織原理の根幹をなすものは、
「変化に対応する」企業の特性を踏まえたものであることはいうまでもない。

しかもそれは企業の二面性-一つは「顧客の要求を満たす」という
企業本来の任務を果たすための「サービス集団」であり、
もう一つは競合他社と戦って勝たなくてはならないという、
生き残るための「戦闘集団」という二つの面を兼ね備えていなければならないのだ。

組織の長である社長は、
右の二面性を踏まえた上で組織を指導し、
運営していかなければならない。

一倉定先生著「一倉定の経営心得」組織と人より




2018年8月の格言

平成30年8月の格言は


特許は販売保証ではない。

 

特許というものは、
「今までになかった機構」だということであって、
商品化の可能性とは関係ないのである。

それを、
「特許をとったのだから売れる」と考えるのは、
早とちりである。
私は「万八」という言葉を使うことにしている。
特許の商品化の可能性は、
「万に八つ」しかないということである。
このくらい商品化の可能性は低いことを
しらなければならないのである。

くれぐれも、特許をとったからといって、
有頂天になることはやめなければならない。

一倉定先生著「一倉定の経営心得」未来事業より




2018年7月の格言

平成30年7月の格言は

社員の第二の人生まで
心をくばる社長は
「名社長」である。

 

俸給生活者にとっては、
定年は絶対にさけることができない
大きなショックである。
会社側とすれば、
退職金とか年金を払えば、
既定の上では済む。
しかし、定年となった社員と
その家族にはまだ生活がある。
そして、いままでとは全く違った
条件のもとでの生活が始まるのだ。

定年社員の第二の人生を考えてやることこそ、
社長として大切なことであるに間違いない。
定年社員の人生といえば、
自営組や数少ない悠々自適組を除けば「再就職」である。
この再就職について面倒見てやることである。

社員の第二の人生まで心をくばる社長は、
私の知る限り、すべて「名社長」である。
これは決して偶然ではなく、
真剣に自らの事業に打ち込んでいる間に、
自然に社員の第二の人生まで
考えてやるようになるのではないか、
と私には思われるのである。

一倉定先生著「一倉定の経営心得」組織と人より




2018年6月の格言

平成30年6月の格言は

顧客訪問の目的は、
売り込みではない。
顧客の確保である。

 

売り込むまではせっせと通い、
売ったとたんに訪問しなくなるのでは、
顧客からみたら現金な会社だと、
決して快くは思ってくれない。

こうした誤りをおかすのは、
「訪問の目的は売り込みである」という
間違った考え方をしているからである。
だから、いったん売ってしまえば訪問しなくなる。
この考え方は多くの会社にはびこっているのである。

訪問の目的は、明らかに売り込みではない。
それは「顧客確保」である。

訪問しなければ、他社に顧客をとられるのだ。
訪問こそ、市場戦略の基本活動なのである。
そして、それは訪問というよりは、巡回ー
つまり顧客パトロールなのである。
警官のパトロールの目的が泥棒を捕まえる事ではなくて
犯罪防止にあるように、
訪問の目的は売り込みではなくて顧客確保なのである。
この正しい考え方を社長自身がまずもたなければならない。

一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業と販売より