2019.04.01荒金格言

2019年4月の格言

平成31年4月の格言は

理想的な経営構造は、
「工場を持たないメーカー」である

 

私の頭の中にある理想的な経営構造の一つに
「工場を持たないメーカー」というのがある。
設備を持ち、材料を買って加工をする形は、
それが自社商品であれ、下請け加工であれ、
その本質は工賃稼ぎである。

これでは、いつまでたってもウダツがあがらないだけではなく、
増設増員、増加資金の苦しみと、変化に対応できない硬直化の
危険に常にさらされていることになる。どうみても上策とはいえない。
それよりも、設備は止むを得ないもののほかは一切もたずに、
自らは強い営業力と優れた事業開発力をかねそなえた
「頭脳集団による経営」こそ賢明である。

生産は、造ること以外に能のない職人会社に
やってもらえればいいのである。
このような経営構造ならば、
増設に伴う苦しみと危険がないだけではなく、
損益分岐点は上がらず、変化に対応する
機動力と弾力性を常にもち続けることができるのである。


一倉定先生著「一倉定の経営心得」事業活動の本質より



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