2009.09.01荒金格言

2009年9月の格言

平成21年9月の格言は

「責任範囲の明確化」自体が、無責任社員をつくりだす。

 社員というものは、何か命ぜられると、
二言目には
「できません」と言う人種である。

これに負けたら、企業間競争に負けるのだ。
あくまでも要求し続けなければならないのである。

この時に、気をつけなければならないのは
「できません」と言われた時に
「そんなことはない、できる筈だ」
いってはならないということである。

社員は「できない」と思ってるのに
「できる筈だ」と言っても始まらないのである。
社員が「できない」というのは、実に責任逃れの伏線なのである。

つまり、社長に命ぜられたことがもしできなかった時に
「だから、あの時できないと申しあげた筈です」
と言うためである。

だから初めての時には
「できるかできないか、やってみなければ分からないではないか」
という説得が肝要である。

もしも、以前に試してみてできなかったことをやらせる時には
「もう一度新しい工夫をしてみよ」
と言ってやらせるのである。

もう一つ、社員が社長の指令にはねつける伝家の宝刀がある。

それは「ムリですよ」という言葉がある。

これに対して「ムリではない」と言うのは、
明らかに社長の負けである。

ムリかムリでないかは完全な水かけ論であって、
決着は絶対につかないからである。

社員は、伝家の宝刀を引き抜いて身構えているのだから、
まずこの宝刀を叩き落とさなければならない。

これは意外と簡単である。

「そうだ、社長もムリと思う」と言えばよい。
社員の主張を社長が認めてしまえば、社員はもう何も言うことがなくなるのだ。

宝刀を叩き落としたら、こちらから切り込むのである。
「社長もムリを承知で頼むのだ。やってくれ」と。

これで完全に社長の価値である。
社長にムリを承知で頼まれたら、
もう何も言わずにやってみる外はないのだ。

社員が「ムリですよ」と言うのは、
これまた、できなかった時の予防線なのである。

それを「ムリではない」と言えば、
これは
「できて当たり前、できなければボンクラだ」と
言っているのに等しいのである。

これでは、社員はたまったものではない。

「ムリだ」
という主張を変える筈がないのだ。

「ムリだ」と社長が認める時には、
できなくて当たり前、できたら手柄になるのである。

ここのところの「理屈」というよりは
「心理」というものを知っていることが大切なのである。

一倉定先生著の社長学 第6巻 「内部体勢の確立」より

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